-*- mode: outline -*- このディレクトリには SKK の仮名入力対応コードを置いています。 * 概要 SKK をローマ字的入力以外の入力方式に対応させることを目的とします。現在 は以下の入力方式について、サポートするべく開発しています。 o 日本語 106 キーボードでの仮名入力 o 親指シフトキーボードのエミュレーション 後者については、 箕浦逸史さん作の NICOLA-SKK 0.39 を基にして開発を進め ています。というよりこちらが主力です。 なお、 TUT-code 入力のサポートは別に開発されており、そのソースコードは SKK の experimental repository にあります。 * ステータス Beta. * サポートする Emacsen 同梱のバージョンの SKK がサポートするもの。 以下のものは正式対応です。 o Emacs 20.7 以降 (対応するバージョンの Meadow を含む) o XEmacs 21.4.x * ファイル o skk-kanagaki.el … 仮名入力のための基本的な枠組み o skk-106-jis.el … 日本語 106 キーボードで仮名入力するためのルール o skk-nicola.el … 親指シフト入力をエミュレートする関数 (オリジナル の skk-nicola.el に書かれていた関数) o skk-nicola-*.el … NICOLA 配列のルール (JIS, US, Dvorak, Colemak) o skk-oasys.el … OASYS 風配列のルール o skk-omelet-*.el … omelet 独自配列のルール (JIS, US, Dvorak, Colemak) skk-nicola-*.el, skk-oasys.el, skk-omelet-*.el の配列はすべて http://www.eva.hi-ho.ne.jp/%7Eminoura/kbd/keymap.html のものを利用させていただきました。 * インストール ** 使用する環境 o GNU Emacs 21 を使用する場合は APEL と DDSKK 14.4 をインストールして ください。 o GNU Emacs 22 以降を使用する場合は APEL は不要です。最新版の DDSKK をインストールしてください。 o XEmacs を使用する場合は APEL と最新版の DDSKK をインストールしてく ださい。 ** APEL の最新版をインストール http://git.chise.org/elisp/apel/ % make install (XEmacs では make install-package) ** SKK をインストール [リリース版] http://openlab.ring.gr.jp/skk/ [開発版] https://github.com/skk-dev/ddskk ** NICOLA-DDSKK のインストール 必ず、上記でインストールした SKK に同梱されている NICOLA-DDSKK をイン ストールしてください。つまり、SKK をバージョンアップしたら必ず NICOLA-DDSKK をインストールし直してください。 % cd nicola % make install (XEmacs では make install-package) * 設定 ** SKK の設定 ~/.emacs.d/init.el に (require 'skk-setup) と記入。 ** NICOLA-DDSKK の設定 親指シフト入力する場合は ~/.skk に (setq skk-use-kana-keyboard t) (setq skk-kanagaki-keyboard-type 'omelet-jis) と記入。旧 JIS 配列の仮名入力を行う場合は (setq skk-use-kana-keyboard t) (setq skk-kanagaki-keyboard-type '106-jis) と記入。 ** カスタマイズ skk-kanagaki-keyboard-type に対応したファイルに書かれている変数によっ て、キー入力と挿入される文字のルールを変更します。 例えば skk-kanagaki-keyboard-type が omelet-jis であれば、 skk-omelet-jis.el に書かれている以下の変数を設定します。 `skk-kanagaki-omelet-jis-base-rule-list' この変数は、各文字キーの入力を SKK にどう解釈させるかを決定し ます。標準設定では、多くの文字キーは関数 `skk-nicola-insert' を呼び出します。 `skk-omelet-jis-plain-rule-list' `skk-omelet-jis-rshift-rule-list' `skk-omelet-jis-lshift-rule-list' これらの変数は、関数 `skk-nicola-insert' が文字を挿入する際の ルールを決定します。順に単独打鍵、右シフト入力、左シフト入力の ルールです。 これらの設定をファイル ~/.skk に記述してから SKK を起動すれば、設定 が反映されます。 * 使用法 親指シフト入力についての詳しいことは、README.NICOLA.ja をご一読くださ い。 それ以外の仮名入力について詳しいことは skk-kanagaki.el の冒頭のコメン トをご一読ください。 以下で、[fj] などというのは f と j とを同時に打鍵することを意味します。 ** 一般的キー定義 [fj] … 変換開始点をセット [gh] … 接頭辞 or 接尾辞変換 (▽モード or ▼モード) [gh] … abbrev モード [dk] … カナモード or カナ変換 space … 送りなし変換開始、変換・次候補表示 x … 前候補表示 S (SHIFT + s) … 送りあり変換開始 C-h 1 … ヘルプを表示 ** 親指シフト入力モードの独自キー定義 muhenkan … 左親指シフトキー henkan … 右親指シフトキー space … 右親指シフトキー [fj] … 送り開始点指定 [muhenkan + henkan] … latin モード ⇔ かなモードの切り替え C-h 2 … 現在の入力方式のキー配列を表示 C-h 3 … ヘルプを表示 ** 旧 JIS 仮名入力モードの独自キー定義 [fj] … 直前の 1 文字を送り仮名として送りあり変換を開始。 [muhenkan + henkan] … latin モード ⇔ かなモード の切り替え C-h 2 … 現在の入力方式のキー配列を表示 C-h 3 … ヘルプを表示 ** 特殊機能の退避キー f2 … 変換開始点をセット f3 … 接頭辞 or 接尾辞変換 f5 … コード入力 f6 … abbrev モード f7 … カナモード or カナ変換 f8 … 全英モード f9 … 半角カナモード or 半角カナ変換 f10 … latin モード f12 … ローマ字入力 ⇔ 仮名入力 * 問題点 親指シフト入力は、 まだ NICOLA-SKK と挙動の異なる部分があります。 問題 は多くありますが、徐々に改良する予定です。また、omelet 及び NICOLA-SKK との互換性を十分考慮していない部分があります。 日本語 106 キーボードで仮名入力する場合、 キー配列の関係で「ー」か「ろ」 のいずれかが犠牲にならなければなりません。デフォルトでは、「ー」を犠牲 にしてあります (SHIFT と共に押せば入力できるようにしてあります)。これ を刻印通りの入力にするには、 xmodmap を使うなどしてキー配列を変更する 必要があります。 * 謝辞 NICOLA-SKK 原作者の箕浦さんに敬意を表し,また感謝いたします。 * 後日談 (2004-03-10) 実は、SKK のモデルとなったかな漢字変換システムである Kanzen は標準でロー マ字式入力と新 JIS 配列かな入力に対応していたようです。(旧ではなくて新 なところがあれですが...) http://www.nue.org/people/amagai/kanzen/index.html